海のミルクと呼ばれ、つるっと生で食べられる「牡蠣」。高級なイメージがある方も多いですが、最近では生牡蠣を手軽に食べられるお店が増え、口にする機会も多くなりました。そんな牡蠣が大好物だという方へ!美味しく食べるのは良いですが、生で食べる際は「食中毒」に気をつけてください!

腸炎ビブリオと牡蠣の関係

牡蠣はウイルスを蓄積する!?

牡蠣をはじめとする「二枚貝」はノロウイルスや腸炎ビブリオなど食中毒の原因となる細菌やウイルスを蓄積します。蓄積している量は牡蠣それぞれで、ほとんど蓄積していない牡蠣もあれば大量に蓄積している牡蠣もあります。大量に蓄積している牡蠣であれば1つ食べただけでも食中毒になる事があります。ノロウイルスは特に感染力が強いので要注意。
二枚貝類

腸炎ビブリオの場合、感染力はノロウイルスより低いですが、牡蠣食中毒の中で発生件数は非常に多いです。牡蠣は他にも大腸菌や貝毒といった細菌・ウイルスを蓄積します。





牡蠣食中毒の症状

牡蠣食中毒になると原因菌は腸炎ビブリオやノロウイルスになるので、主な症状は腹痛や吐き気、嘔吐、下痢、発熱となります。下痢の場合、軟便ではなく水っぽい便が続き、血便が出る事もあります。発熱は腸炎ビブリオの場合、38℃を超える事はほとんどありません。

牡蠣食中毒は通常、3日ほどで自然に治ると言われていますが症状が重かったり、3日を過ぎても症状が落ち着かなかった場合は病院を受診するようにしましょう。

牡蠣を食べる時の注意点

牡蠣は加熱処理を行う事によって腸炎ビブリオに感染するリスクを大幅に下げる事ができます。焼いたり、揚げたり、蒸したりと火を通しても牡蠣料理は絶品です。それでも生で食べたい!という方は「生食用であること」「新鮮な牡蠣であること」に注意しましょう。間違っても加熱用(加熱する事を前提とした)牡蠣を生で食べないようにしてください。新鮮な牡蠣を取り扱っているお店もたくさんあるので、事前にチェックしておくと良いでしょう。
焼き牡蠣

調理する際は調理器具と手をよく洗う事。特に調理器具は使用後、きちんと除菌しないと他の食材に腸炎ビブリオの菌が付着してしまう場合があります。牡蠣の加熱は90℃で2分前後と十分に行ってください。
どんな食べ物も生で食べると食中毒などのリスクが発生します。安心して大好きな生牡蠣を美味しく食べるためにも腸炎ビブリオの食中毒対策をしっかり行うようにしましょう。