好きな人も多い海のミルク「牡蠣」。生で食べる事も多い牡蠣は腸炎ビブリオ菌食中毒の原因食品としても有名です。「牡蠣にあたった(食中毒になった)」という経験がある方も多いと思います。ですが、実は牡蠣以外にも腸炎ビブリオ菌食中毒の原因となる食品がたくさんあるのをご存知でしたでしょうか?

牡蠣以外の腸炎ビブリオ菌食中毒原因食品

腸炎ビブリオの感染経路は主に「魚介類」と言われているので、牡蠣以外の貝でも食中毒を起こす可能性があります。特に牡蠣のような二枚貝の種類は腸炎ビブリオ菌を溜めやすいので生で食べる際は注意が必要です。また、夏が旬となるアジやアユ、クロダイ、マアジ、タチウオの生食からも感染する場合があります。

また、それらを調理した器具でさらに調理した野菜やお肉料理でも腸炎ビブリオ菌食中毒を起こす場合があるので、生魚や貝を調理する際は手も含め清潔にしておく必要があります。





輸入エビと腸炎ビブリオ菌食中毒

エビ
日本では養殖エビの輸入が盛んで、日本のスーパーなどに置いてある養殖エビの多くが外国産となっています。味もエビにこだわってなければそれなりに美味しいのですが、安全性は高いとは言えず、きちんとした処理をしないと腸炎ビブリオ菌食中毒を起こす可能性があります。エビも魚介類なので、夏の時期は特に腸炎ビブリオに感染しやすくなります。

冬の魚介類にはいないって本当?

海水温度が高いと増殖する腸炎ビブリオですので、冬は安心!と思ってしまう方も多いと思います。ですが、腸炎ビブリオ菌食中毒は冬でもなる可能性があります。一番の原因は「輸入した魚介類」。日本は寒い冬の時期であっても、暖かい地域や海水の温度が高い場所で水揚げされた輸入魚介類には腸炎ビブリオが付着している事があります。


冬場でも輸入した魚介類を生で食べる際は注意してくださいね。生で食べるのも美味しいですが、やはりきちんと加熱処理をして食べた方が安心です。「腸炎ビブリオ菌食中毒は通年気をつけるべき」という事を頭に入れておきましょう。
海鮮鍋
とはいえ、夏場に比べると腸炎ビブリオ菌食中毒の発生は少ないと言えます。油断は禁物ですが、よほど処理や扱いを間違わなければ夏場よりは食中毒を防げるでしょう。冬は鍋が美味しいので魚介鍋にするのもオススメです。牡蠣以外でも色々な魚介類を通して腸炎ビブリオ菌食中毒は起こります。加熱処理や調理器具の除菌などできちんと対策するようにしましょう。