ベトナムで高校生が集団食中毒

2016年にもベトタム航空で腸炎ビブリオの集団食中毒のニュースになりましたが、海外での食事は本当に注意したいですね。
日本ほど衛生的ではないと思います。腸炎ビブリオの発症事例についていくつかご紹介致します。

イカの塩辛による腸炎ビブリオ食中毒!

牡蠣や刺身は想像ができますが、加工した「イカの塩辛」で腸炎ビブリオ食中毒になるなんて想像できなかった!という方も多いと思います。実際にイカの塩辛による腸炎ビブリオ食中毒の事例はあり、摂食者約2,000名に対し620名が感染したと規模も大きいものでした。
症状は下痢や嘔吐、腹痛などですが、入院が必要となった患者さんもいたそうです。





原因

温度管理がきちんと行われていない環境でイカの塩辛を作っていた事、イカの塩辛自体の温度管理が徹底されていなかった事、原料のイカを洗浄する際に使用する殺菌海水の定期的な検査が実施されていなかった事などが挙げられます。
イカの塩辛

ゆでガニによる腸炎ビブリオ食中毒!

加熱処理を行っていたにも関わらず、起こってしまった腸炎ビブリオ食中毒の事例です。ある施設で販売されていた「ゆでガニ」を食べた700人以上が下痢や嘔吐などの症状を訴え、ゆでガニの残品や患者の便から「腸炎ビブリオ」の菌が検出されました。症状が出たのはゆでガニを食べてからわずか4時間後と非常に早く、腸炎ビブリオの増殖スピードが早いという特徴が分かる事例でもあります。

原因

生のカニとゆでガニを入れる容器を分けていなかった事、ゆで終わったカニを常温で長時間放置していた事、持ち帰る際の温度管理がきちんとなされていなかった事、ゆでガニを加工するのに使用するゴム手の洗浄が適切に行われていなかった事などが挙げられます。
かに

漬物による腸炎ビブリオ食中毒!

腸炎ビブリオの感染経路は主に魚介類とされていますが、野菜の漬物からも腸炎ビブリオ食中毒を起こす危険性があります。実際に漬物を食べて腸炎ビブリオに感染した事例がありました。ある家庭で手作りされた漬物を家族全員が食べ、その後一度に食中毒が発生。下痢や嘔吐などの症状が出ました。

原因

腸炎ビブリオが付着したまな板や包丁を使って野菜を切った事、漬物を混ぜる際にきちんと手を洗っていなかった事、漬物の塩分で腸炎ビブリオが急激に増殖した事、漬ける環境が悪かった(増殖しやすい室温で放置)事などが挙げられます。直接生の魚介類を食べなくても、塩気の多い加工食品であったり、包丁やまな板からの二次感染など思いもよらない所から「腸炎ビブリオ食中毒」は発生します。どんな食材でも調理する際はきちんと洗浄・殺菌、室温管理もするようにしましょう。